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震災から7か月
鬼瓦は落ち葉に埋もれ始めている
春が過ぎ、夏が過ぎたことを改めて想う
何も変化が無いようで、心のどこかに潜んでいる・・・トラウマなのかと思う
姫はどうされておられるのであろうか
秋色に染まり始めた公園で、ひっそり咲く花。
この時季に、このような花に出会うとは。
雑踏の中に、あなたを見つけたような、驚き。
あなたは、清楚で美しい。
曼珠沙華、彼岸花・・・艶やかな華であるにも、年配の人の中には忌み嫌う人もいる。古代、と言って、そうれほど古い話ではないが、土葬の故人を守るために植えられたそうである。
彼岸から1週間過ぎた朝、曇り空の公園の木陰にひっそりと咲いていた。
曼珠沙華・・・山口百恵の曲、改めて聞いてみた。とても10代とは思えない。
うっすら雲をまとった中秋の名月。
東京湾への映り込みは、昔も同じ。
今は、人工の光が、まぶしい。
甲斐姫さまがご覧になられていた満月は、もっと明るかったのでしょう。姫さまは、この光景を、いかが思われるか・・・。
受け入れていただけるであろうか?
東京の街には、大地に4っつの足でしっかり根付いた、朱色と純白の東京タワーがやはり似合う
東京にスカイツリーが似合うと言えるようになるであろうか
50sの私には、その日は遠いように思える
街に同化するには時間がかかる
いつかその日は来るのであろうが、東京タワーの、安定性・色彩と言った造形美は、色あせないし、渋みを増していくように思う
しかし、50sの戯言と言われるのであろうか
それを聞くことは無いと思う
初秋のあさ
どこまでも、澄み切った大都会
『街』は、一朝一夕にはできない
円熟味を帯びて、漸く、無機質な街が、人に馴染んでくる
人の自然な生活に、摩天楼は適さない
自力で上り下りできる高さがちょうど良い
東京は平たい都市でよい
さらに熟すればよい
『ひと』が暮らすのだから
大きな災害をもたらした台風が、皮肉なことに初秋の空を残した。
自然の前に、人は、無力であり、また、人は、その自然の中で生きている・生きていかねばならない。
この美しい青空も、夜半に響き渡る虫の音も、尊い代償を伴っている。
爺、爺・・・・・ここはどこですか?
姫さま、お気づきになられましたか? 落ち着きくださいませ。
これから、爺の申し上げることをしっかりと受け止めてくだされ。
実は、ここは、姫さまがお生まれになった時代から、約400年後の日本です。詳しくは、おいおい説明しますが、姫さまがお生まれになった時代は、『戦国末期』と、その後、呼ばれる時代です。今は、西暦2011年9月3日です。
もともと、私は、この時代に生きていましたが、ふとしたことで、姫さまの時代に迷い込みました。そして、姫さまの時代と、私の現在の時代を行き来できるようになりまして、姫さまを、私の現代にお連れしました。
石田光成が攻め寄せ、姫さまもご活躍なされたところまでは、記憶なされているかと思います。その後、忍城は父上のご命令で、開城となり、石田光成、すなわち、豊臣秀吉に敗れるのです。敵方の虜となる前に、姫さまを、400年後の『今』にお連れしました。
時空移動のお疲れからか、姫さまは、一月ほど、眠られておられました。
姫さまには、これから、この『現代』で生活していただきます。
爺、なぜ・・・わたくしを・・・
豊臣に敗れてから、姫さまのご境遇は、非情、過酷な生活となりますので、現代にお連れしようと決断しました。
明晰な姫さまですので、この時代に、順応されて暮らしていかれると確信もございましたものですから・・・。
で、最初のご質問ですが、ここは、東京湾を見下ろす33階の部屋からです。台風・・・野分が来るようで、低い雲と風が出てきました。豊臣が天下を統一するのですが、その後、徳川家康に引き継がれ、家康が城を構えたところが江戸と呼ばれ、その後、徳川が将軍職を辞め、東京と呼ばれるようになりました。
爺、もうよい、今、説明を聞いても理解できぬ・・・。
そうでございましょう。少ずつご説明します。
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